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2024/05/17 10:51 |
臨時: ひとこと国語講座
--(背景)------------------------------------------------------

特に、中学生と言うわけではありません。

多くの方が言われていることではありますが、

「漫然と読んで」、「漫然と答えている」生徒さんが多いですね。

私も、昔を振り返るとそうでした。

そもそも、「国語」という教科を勉強する意味すら、よくわかっていませんでした。



今になってみると、よくわかります。

そして、これからの時代は、「読む力」、「書く力」が、今まで以上に必要になることは、

「ウェブ進化論」という著作で、日本において、「Web2.0」と言う言葉を定着させた

梅田望夫さんのおっしゃられていることでもあり、私もそう思います。


--(はじめに)----------------------------------------------------

そもそも、国語で習う「文」には、様々な種類がありますが、

小説であれ、論説文であれ、

著者には、「強烈な」伝えたいことがあり、

同時にそれを伝えるために必要な技術を備えている

(少なくとも、国語の教科書に出てくるような文章は)

ということです。

その、著者が強烈に伝えたいことが、設問形式で問われ、

正しく読み取れているかが、テストされているのです。

--(著者はどのように書いているか)----------------------------------

では著者は、その強烈に伝えたいことを、一辺倒で書いているでしょうか?

もし、そのような文章である場合、読者は最後まで読んでくれるでしょうか?

答えは、いずれもNOです。

著者は、自分の伝えたい「一点(わずか一点)」を伝えるために、

それがより際立つように、「地」の文章も丁寧に書いています。

「地」の文章は、誰にとってもごく読みやすい、普通の文章、話の展開で

書かれています。

逆に、伝えたい「一点」については、場合によっては難解な表現になったり、

くどくなったり、独特の表現を用いたりしています。

なぜなら、その伝えたい「一点」は、どうしても他の言葉では置き換えられない、

究極の言葉・表現にならざるを得ないからです。

--(漫然とした読み方)----------------------------------------------

以上の前提を意識せずに、漫然と読んでしまうと、どうなるでしょう?

地の部分 = 平易な文章なので、読みやすい = 理解できる

主張部分 = 意外な展開、難解な言い回し、複雑な論理構成などによって、多少わかりにくい = 理解できない

結局は、著者が「本当に言いたいこと」を読めないわけですから、

テストの点も、きっちりと取ることが出来ません。

--(正しい読み方)----------------------------------------------------

まずは、知っておく必要があります。

「おや?」と思う箇所こそが、大切であることを。

それ以外は、ふむふむ、そうだね、くらいで読んでおけばよいことを。


ということで、正しい読み方はとても簡単です。


「おや?」 と思う、準備をしておく


ということです。

--(読書が薦められる理由)----------------------------------------------

国語の勉強と言えば、「読書をしなさい」と言われることが多いと思います。

(逆に、それ以外は手がないと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか)

多くの人が、読書を薦めるのは、

「地」

の文章を、「地」だと理解できるようになるためです。

わかりやすく言えば、何が「普通」か?を、大量に読むことで、

自分の中に作り上げていくことです。


ですから、こちらも同様に、ただ漫然と読書をしたり、

似たようなものばかり読んでいては、もしかしたら、逆効果になることすらあると思います。



「普通って何?」


難しいですけどね。

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2008/06/27 16:52 | Comments(0) | TrackBack() | 中学国語

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