★★★☆☆ 「昭和20年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ弥勒丸(みろくまる)。その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく――。いったいこの船の本当の正体は何なのか。それを追求するために喪われた恋人たちの、過去を辿る冒険が始まった。日本人の尊厳を問う感動巨編。」 「阿波丸撃沈事件」を題材としたお話。 「阿波丸撃沈事件」とは。 世界史上最大の海難事故。 第二次世界大戦中、日本軍占領地帯にいる連合軍捕虜・抑留者への物資輸送のため、安全を保障された阿波丸が シンガポールからの帰路、米潜水艦に撃沈された事件。 2,000名以上(大半が民間人)が命を落とす。 国際法違反として日本は抗議するも、米軍は誤爆=事故として扱い、戦後日本政府は、賠償請求放棄を放棄。 美しい船と、その船に魅せられた誇り高き人々、数々の不可解な状況、 これらを追求する現代のストーリーと、当時の出航から撃沈されるまでのストーリーを 同時進行で描く。 まあでも、現代のストーリーはなくてもいいかも。 それほど、当時のストーリーが見事で強く悲しいという意味で。 |
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