★★★★☆ 「一五三六年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに…。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」を舞台に繰り広げられる冒険と青春群像。西洋歴史小説の傑作。」 宗教改革初期のころのパリのお話。 軽さと重さとがうまくミックスされていて、厚い本なのに、すっと読める。 頭の中だけで考えることは、どこかいびつになっていくものなのか。 現代に当てはめるとそれは。。。マネーゲームだったりするのかな? パリに行くことがあればぜひ、カルチェ・ラタンに行ってみたいものです。。。 (何も知らずに行ってしまったのがもったいないというか、 それはそれでよかったんだけど、次いつか行けるんだろうか。。。) |
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★★★★★ ★ 「みずからの置かれた状況を冷静に把握し、果たすべき役割を完璧に遂行する。しかも皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、すべてを醒めた眼で、相対的に見ることができる人間―。それが行動的ペシミスト。「声なき少数派」である彼らの代表として、大声でまかりとおっている「多数派」の「正義」を排し、その真髄と美学を、イタリア・フィレンツェで綴ったメッセージが本書である。」 著者の主張のエッセンスが詰まっている。 他の著作を読まれてない方は、ぜひここから。 |
★★★★☆ 「西暦1571年、スペイン王フェリペ二世率いる西欧連合艦隊は、無敵トルコをついに破った。コンスタンティノープルの攻略から118年にして、トルコの地中海世界制覇の野望は潰えたのだ。しかし同時に、この戦いを契機に、海洋国家ヴェネツィアにも、歴史の主要舞台だった地中海にも、落日の陽が差し始めようとしていた―。文明の交代期に生きた男たちを壮大に描く三部作、ここに完結。」 『コンスタンティノープルの陥落』『ロードス島攻防記』との三部作の1つだそうです。 |
★★★★☆ 「16世紀前半、海の都ヴェネツィアはトルコ、スペイン、神聖ローマ帝国の3強大国に挾撃され国家存亡の危機に瀕していた。国難にあたる若きヴェネツィア貴族と謎のローマの遊女、貴婦人との秘めた愛を胸に野望を抱く元首の庶子…。権謀術数が渦巻く地中海世界を描いた、ルネサンス歴史絵巻第1部。」 『緋色のヴェネツィア』『銀色のフィレンツェ』『黄金のローマ』の三部作の1つだそうです。 |
★★★★★ 「ケーブルインターネットの会員専用コンテンツで好評連載している作品を単行本化。主役は猫の家政婦「猫村ねこ」昔かわいがってくれた坊ちゃんを探すべく、犬神家に奉公することになるが・・。家庭崩壊しつつある一家を猫村さんが救う!えんぴつの線画がほのぼのとした味わいをかもし出す。 」 ゆるいなあ、いいです。 しっかりものの、だけど猫。 |
★★★☆☆ 「十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた―。世直しへの強い志を胸に、漢たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。第九回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作、待望の文庫版刊行開始。」 『志』の物語。 |
★★★☆☆ 「昭和20年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ弥勒丸(みろくまる)。その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく――。いったいこの船の本当の正体は何なのか。それを追求するために喪われた恋人たちの、過去を辿る冒険が始まった。日本人の尊厳を問う感動巨編。」 「阿波丸撃沈事件」を題材としたお話。 「阿波丸撃沈事件」とは。 世界史上最大の海難事故。 第二次世界大戦中、日本軍占領地帯にいる連合軍捕虜・抑留者への物資輸送のため、安全を保障された阿波丸が シンガポールからの帰路、米潜水艦に撃沈された事件。 2,000名以上(大半が民間人)が命を落とす。 国際法違反として日本は抗議するも、米軍は誤爆=事故として扱い、戦後日本政府は、賠償請求放棄を放棄。 美しい船と、その船に魅せられた誇り高き人々、数々の不可解な状況、 これらを追求する現代のストーリーと、当時の出航から撃沈されるまでのストーリーを 同時進行で描く。 まあでも、現代のストーリーはなくてもいいかも。 それほど、当時のストーリーが見事で強く悲しいという意味で。 |